混沌の坩堝

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「働くということ」への反論

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・はじめに

こんばんは。

この記事を読む前に、前提としてまずはこの記事とブコメを読んでください。

www.sankei.com

この記事にid:hihi01さんという方が下のようにコメントされたのを

24歳東大卒女性社員が過労死 電通勤務「1日2時間しか寝れない」 クリスマスに投身自殺 労基署が認定 - 産経ニュース

なんで自殺を選んだんだろ。つーか、それぐらいの残業は割と若い頃普通だったけどな。

2016/10/07 18:00

b.hatena.ne.jp

私はこのようにコメントで返信。

24歳東大卒女性社員が過労死 電通勤務「1日2時間しか寝れない」 クリスマスに投身自殺 労基署が認定 - 産経ニュース

天下の電通ですらこれか・・・/id:hihi01 1.働けば働くほど報われる、2.死ぬ奴は表に出てこなかった。/辞めればいいと言ってる人は彼女にそんな余裕がなくなっていた可能性に目を向けて欲しい。

2016/10/07 21:30

b.hatena.ne.jp

 

 

数日後、id:hihi01さんがこちらの記事にてコメントに至った背景を述べておられました。

hpo.hatenablog.com

今回の記事は上の記事への反証です。

 

・当時の環境

バブル世代、新人類と言われた私達の年代だが、仕事には前のめりだった。どれだけ難易度の高い仕事をしているか、どれだけ働いているかを競い合う風があった。そもそも、会社にいて仕事をしているから残業なのではない。残業の命令を上司から出されてその命令に従って、命令通りの仕事をして、初めて残業だ。上司から仕事を命じられるのを待っていては、通り一遍の仕事、いや、作業しかできない。自らを成長させ、やりがいを感じるよりよい仕事はできない。自ら求めて仕事をした。どれだけ時間をかけてでも、手応えの感じられる仕事がしたかった。

 

この文を読んだ時「それは見返りがあるから働けてるのでは」と思いました。

まず第一にバブルで何から何まで上り調子だった時代とデフレから抜け出し切れていない現在と比較すると環境が異なっています。*1

 

 

・個人の能力面

お陰様で、当時の会社には社員寮があったのでドアツードアで30分くらいという恵まれた環境にあったが、「お前は○○(当時の職場の場所)単身赴任だな」と言われるくらいは会社にいて、仕事をしていた。実際にはほぼ毎日寮には帰れていたし、月に数度はフルの休みもあった。

 

気になって調べたところ、自殺した高橋さんも社員寮に住んでいて、(土地の差はあれど)寮があるという点では同じですね。

 

ただそれは一時の私も同じでして、去年から今年の年末年始にかけて住み込みのバイトで働いた後に寮に帰る生活をしていたんですけれど、それでも厳しかったです。

具体的に9時から12~13時、18時から深夜0~1時まで働いてましたが食事と入浴と日々のつぶやきまとめ以外何も出来ませんでしたからね。*2

仕事が趣味と言うのならそれで良いかもしれませんが、仕事は生きるための手段でもあるので好きだけではできないと思います。

二進も三進も行かなくなって自殺した以上、彼女もそうでしょう。

 

ああ、かなわないな、私など甘い方だと想ったのは、中央官庁に入った同級生から仕事ぶりを聞いたときだった。自分より二段階、三段階上の大学を出て、「超」がつくほど優秀なのに毎日深夜の二時、三時まで仕事をするのは当たり前。私の当時の会社は九時半はじまりだったが、彼は毎日八時には職場で仕事を始めていると言っていた。同様にして、医者のたまごになった連中もよく働いていた。これはいまもあまり変わらないとは想うのだが、最高に難しい入学試験に打ち勝ち、大学在学中も死ぬほど勉強をして国家試験に受かったのに、研修医の仕事に加え、様々な「バイト」と呼ばれる代診、後輩の指導、研究室の手伝いなど、文字通り奴隷のように働いていた。いやあ、自分などは凡庸な受験で、凡庸に大学生活をすごし、一生懸命働いているつもりでも、優秀なやつには働いている時間数すらかなわないと脱帽した。日本の国はより優秀なやつほどより働くシステムでできているのだとしみじみ実感した。

 

上には上がいるのなら下には下もいます。

長時間労働への耐性は個人差があり、上記のような業務をこなせる強さがある人ばかりではありません。

 

自殺された女子社員の残業時間数のどこまで上司の命令によるもので、どこまでが自主的な仕事であったかわからない。

 

確認できるものだけでも最低100時間はありましたよね。ならばそれ以上はあるという事です。

 

 

・会社の制度面

それでも、電通ほどの会社になれば、さまざまな形のバックアップがあったはずだ。インタビューもあれば、メンタルヘルスのチェックもあったろう。残業時間のチェック、ケアだってあったものだと私は想像する。

 

あったとしても、きちんと機能しているのでしょうか?

最近こんな事件がありました。兵庫労働局が障害を持つ女性に対しパワハラを行い退職させたとして前局長ら5人が処分されたというものです。

news.yahoo.co.jp

この記事で取り上げたい本題はこの部分です。

「ジョブコーチ(職場適応援助者)」の対応にも問題があった、と両親は言う。
ジョブコーチは障害者の就労を支援する役割を持つ。今回のケースでは、神戸市の委託を受けたNPO法人の職員が担当者となり、女性の側から業務の見直しなどを兵庫労働局に提言する立場にあった。

ところが、である。
女性の母親はいくら「監視」「発語を強要する業務」の見直しを頼んでも、ジョブコーチは常に労働局側に立っていた、と訴える。耳栓の使用などについても、労働局に尋ねた結果として理由も告げず「できません」との回答だったという。
それどころか、職業対策課の職場内で、指導役の「主任」とジョブコーチは、当の女性がすぐ近くにいるのを知りながら、女性を傷付ける会話を交したこともあった。この「心無い会話」は厚労省の内部調査でも事実として認定されている。

 

また社員の口コミサイト「vorkers」 http://www.vorkers.com/company.php?m_id=a0910000000Fr0g でも

電通 過労死 口コミ vorkers

以前に比べると青天井で残業するといったことはなくなってきたようだ。特定の時間を超えた月が続くと産業医面談が発生する、所属長の責任が問われるといった体制になっており、残業時間については厳しく見られ、指導される。残業時間を減らすために、個々の業務内容まで上長が把握し、比重のないチーム体制に改善するよう根本的な見直しが求められている。とはえいクライアント産業なので、打ち合わせが深夜に及ぶことやイベントなどで休日立ち合いや出張などは日常的にあり得る。以前に比べると青天井で残業するといったことはなくなってきたようだ。特定の時間を超えた月が続くと産業医面談が発生する、所属長の責任が問われるといった体制になっており、残業時間については厳しく見られ、指導される。残業時間を減らすために、個々の業務内容まで上長が把握し、比重のないチーム体制に改善するよう根本的な見直しが求められている。とはえいクライアント産業なので、打ち合わせが深夜に及ぶことやイベントなどで休日立ち合いや出張などは日常的にあり得る。

 

このように制度があっても労働者のケアにならなければ意味がありません。

 

 

・彼女は過重労働を断れたか

電通の職場の雰囲気まではわからないが、自分の能力を超える仕事を命令された時点で、受命しない自由はあったと私は想う。というか、自分の能力を超える仕事を受命された時点で断らなければ、ビジネスパーソンとしての基礎に欠ける。なぜなら、受命した仕事を終わらせることができなければ、会社全体に迷惑をかけることになるからだ。組織にならなくなる。現代の仕事の多くは、自分で自分の仕事を計画し、自分で自分を使い、あるいは同僚や社外のリソースを使って完遂することが基本だ。セルフ・プラン、セルフ・マネジメントだ。

 

右も左も分からない新入社員なのに断れると思えますか?

それに受命しない自由があるとしても他の社員が同じように仕事をしている中で断れるのでしょうか。増してや新しく入った訳ですから上司や先輩の言うことを聞いていかなければいけない立場です。

断ってしまえば彼らからやる気が無いと見なされ、扱いが軽くなるかもしれないのにどうして断れましょうか。*3

vorkersの口コミでも

電通 過労死 口コミ vorkers

縦割り文化、体育会系、の文化が根強い会社だと入ってからより感じる場面が多かった。部署単位の飲み会も多く、同僚先輩や上司との飲みにゅケーションの機会が多い。よく言えば部としての一体感はあるが、個人としてどうあるべきかと考えてうごくと言うよりも、組織の中での自分の役割として認識し、文化に根付いてうごく方が評価もされるしプロモーションにもつながっていくようにみえる。
社内営業は非常に大切。
クライアントに好かれることも大切、専門性を磨くには難しいかもしれない。

 

このような風土である為に尚更断りにくく、一人で仕事をどうこうできるとは考えられません。

 

 

・最後に

ブラック企業だの、デスマーチだのの単語に踊らされて、逆に多くの若者が自分の意思で働くことを忌避する日本の会社社会がなってしまうことにこそ私は恐怖を覚える。

 

これは私の個人的意見ですがはっきりと申し上げます。

働くことが嫌なのではありません。権利を侵害されたり、使い潰されて死ぬのが嫌なんです。

 

 

・追記への回答

私の質問にも答えてくださったのでそちらにもお答えします

1.セクハラ・パワハラの類はどれほどあったのか
今の基準で言えば、もう日常的にころがっていたかと想います。前述の通り、それらをどう受け入れ、どう受け流し、あるいはどう拒絶するかも、ビジネスパーソンの基本だとみんな想っていました。中高生の頃の教師から、あるいは先輩からの体罰が当たり前の世代なので、会社に入ったからセクハラ、パワハラが特に激しくなったという感じは全くしませんでした。

 

学生時代から慣れていたから受け流せていたんですね。

しかし私から申し上げれば学生時代の環境からおかしいと感じられます。学生の気分がずっと続いていると言いますか。そういう印象を受けます。

 

2.辞職者・自殺者はいたのかが気になりました。
私の前の職場での入社年次の少ない世代での辞職率はきわめて少なかったです。ある程度力量を得てからは、少なからぬ人数が自分の力を生かした転職等をしていきました。先日、元の会社を知る方から、私の前後の世代で転職、独立で社長になった人財がたくさんいるので有名だと聞きました。

ああ、ただ、突然死は近くで見ました。まだ20代でばりばりやっていた方が、朝出社されずどうしたのかと上司がその方の住まいにいったら冷たくなっていたと。もう20年以上前の話ですが。

心臓突然死の症例は年間7万人以上 - 目の前で人が倒れた時、どう対応できるか? | マイナビニュース

年間7万人が突然死ということで言えば、それなりに人数がいた会社であったので仕事、残業、パワハラの類いが突然死を招いたとは想えません。

 

そうでしょうか?この7万人(平成25年度)は以前より高齢化が進んだ影響によって、高齢により潜在的な危険因子を持つ方が増えたからではないでしょうか。

こちらのデータ http://www.jsomt.jp/journal/pdf/062010057.pdf も見ていただければ分かるのですが20代での急死は少ないので挙げられたケースはむしろ仕事によるストレスによって起きた突然死といえるのではないでしょうか。

 

こういう話しをやりとりをしなければならないということは、確実に世代間の隔絶が私の下から始まっているのだと実感します。

 

生きるために働いているのにその意味が逆転していたのが当たり前だった時代って今に生きる私からすれば異常です。だから家庭が疎かになり、さらなる少子化が進むのでしょうが。

*1:バブル世代は他社に取られないように企業が新入社員を海外旅行で縛り付けてた時代な訳であって、雇用調整で内定を取り消されたりする今と比べるのは時代背景が違いすぎる

*2:当時の私にあったのは大半の睡眠欲と少しの食欲だけで、性欲は無くEDと言って差し支えなかった

*3:断らなくてもセクハラ・パワハラを受けていたようだが

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